大学サッカー監督の声 甲南大学  竹口清一 監督

今回は甲南大学体育会サッカー部で指揮をとられている竹口 清一監督に、大学サッカーについてお聞きしました。

プロフィール
お名前
竹口清一

【選手歴】
ヴィッセル神戸ユース
ヴィッセル神戸
TDKSC
アルテ高崎

【指導歴】
ヴィッセル神戸サッカースクール
ヴィッセル神戸伊丹U-15
ヴィッセル神戸U-15
ヴィッセル神戸U-18

指導の道へ

ーー指導者になられた経緯について教えてください。

現役時代には引退後に指導者になることは考えていませんでした。シーズン終了後に「今年で引退します。」とお世話になっていた方に報告の連絡をした際に、「指導者として戻ってこないか?」と声を掛けていただき、そこで初めて指導者としてのセカンドキャリアを考えるようになりました。そしてスクールコーチとしてサッカーの指導を始め、指導の面白さに気づきました。

関西学生サッカーリーグ2部
甲南大学体育会サッカー部“について

ーー甲南大学体育会サッカー部監督を引き受けられた理由について教えてください。

大学サッカー界は選手としても指導者としても経験がない未知の世界で前から興味があった事と、指導者として新しいことにチャレンジしたいと思っていた矢先にオファーをいただいたので、迷わず引き受けさせていただきました。
柳川前監督とは同級生でジュニアユース、ユースと一緒にプレーしていたこともあり甲南大学サッカー部に関して直接色々な話を聞いていましたし、就任してからの4年間で全国大会に初出場したり、初めてJリーガーを輩出したりするなど、甲南大学サッカー部のステージをどんどん上げられていたので、勢いやポテンシャルがある魅力的なチームだなと感じていました。

ーー甲南大学体育会サッカー部の魅力について教えてください。

甲南大学体育会サッカー部の一番の魅力は人です。
シーズンが始まる前に選手・スタッフ・OBの方々などとやりとりする中で、サッカー部は人に恵まれているなと感じる事が多くありました。学生コーチ達は勉強熱心で優秀な子が揃っていますし、マネージャーは献身的で気が利く子達ばかりで、本当にテキパキとよく働いてくれる。主務と副務は新入社員のように大人達から厳しい注文を付けられながらも、チームの為に見えないところで質の高い仕事をしてくれています。主将はとにかく戦える男だし、副将もしっかりしていて頼りになる男です。
どの立場の学生も一人の人間として魅力的で向上心があり、こちらとしても何とかしてやりたいと応援したくなるような人間ばかりです。
OB会の方々も普段は仕事で多忙にも関わらず、サッカー部の学生達の為に環境づくりやサポート体制を整えようと損得関係なく、大変熱心に動いて下さっています。

サッカー部に限らず、甲南大学全般に言える事ですが、就職に強いです。
甲南大学は多くの企業経営者を輩出しており、2021年に開学70周年を迎えた歴史のある大学ですので、OBの方の就職のサポートも非常に手厚いと聞いています。、サッカー部においても大手優良企業の内定をもらう学生が多いと聞いていますので、そのような面でも魅力的な部です。

ーー2023シーズンの展望をお願いいたします。

今年の目標は「2部優勝、1部昇格」です。
スローガンは「捲土重来」に決定し、1年で1部に復帰することを目指して活動していきます。
サブタイトルとしては「言行一致、当たり前のことを当たり前にやる組織」を掲げ、マネジメント面も含めて組織がしっかりと機能し、学生が主体的に取り組める集団を作ります。その中で我々が大事にしているのは学生任せの放任運営ではなく、監督の私やコーチ、OBなどの社会経験のある大人が助言やサポートをすることで学生を後方からしっかりと支えていくという体制を構築する事です。
中・長期的な視点では3年後に関西学生リーグ1部で優勝することを目指しているので、それに相応しいチームとしての土台作りを競技面だけでなく、マネジメント面も含めた両輪で急ピッチで進めている最中です。

大学サッカーについて

ーー大学まで進んでサッカーをやる意義について。

4年間サッカーに打ち込めることももちろん大学で続ける意義だと思います。大学経由でプロの世界に飛び込み活躍している選手も最近多いですし、甲南大学でも去年J1のアビスパに入団した選手や、一昨年J2の岡山に入団した選手がいますので、そういった選手達のようにサッカーと4年間しっかりと向き合いプロサッカー選手を目指す為に大学でサッカーをするという選択肢はあると思います。ただ、全員がプロを目指して大学でサッカーをする必要があるかというと、それは無いかなと考えています。
また、大学になると自分で考えてアクションを起こしていかないといけない事が多いので、受け身にならずに色々なことにアンテナを張っておくことが必要になります。
サッカーをする=競技面を向上させるだけで捉えるのではなく、社会に出てから活躍する人になる為の準備と言いますか、プロセスを学ぶものだと捉えてサッカーに打ち込むことも大学でサッカーをやる意義になるのかなと感じています。
ただ与えられたことだけをやるのではなく、目的意識を持って自らが考えて行動していく、そんな姿勢が大学サッカーでは育まれると考えています。
逆も然りで、自分で自分のことをコントロールできないと流されていくような環境でもあります。
目的意識を持たずに惰性でサッカーだけをやっているともったいないですね。

ーー学生たちに4年間を通してどう成長していってほしいとお考えでしょうか?

「サッカー部にいるとサッカーだけではなく+何かが身についている」と感じてもらえるように成長してほしいです。
選手の「こんなことをしたい、こういうことでチームに貢献したい」という希望と部での活動を掛け合わせて、将来に繋げてあげられたらと思います。
4年間のサッカー部での活動を通じて見識を深め、自分の人生を彩ってくれる仲間と出会い、人間性を磨いて社会に送り出してあげたいですね。

最後に、高校生アスリートに向けて

ーー大学で競技継続の意思のある高校生アスリートに向けてアドバイスやメッセージをお願いします。

日頃から目的意識高くやってみてください。
これまでプロになった選手を何人も見てきましたが、そういった選手は目的がはっきりしているので、優先順位をつけた時間や物事のマネジメントが上手だなという印象があります。

大学に関しては情報が意外と少ないので自分から積極的に取りに行ってください。
大学サッカーにはチームそれぞれのカラーがあるので、実際に見学したり、練習参加する中でチームの雰囲気を感じ取ってみるのも大事かなと。
今はどこの大学もSNSに力を入れて情報発信しているので、そういうところからも情報は得られると思います。
高校生の段階で大学卒業後にこんな仕事をしたいと決める必要はないと思いますが、大学で何をしたいのか、どんな社会人になりたいか、どんな人になりたいかをぼんやりとでも考えられていると大学をうまく選択できるのかなと思います。

ーーインタビューは以上です!ありがとうございました!

甲南大学サッカー部SNS

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