大学サッカー選手の声【関西学生サッカーリーグ編】VOL.16  京都産業大学 水野竜選手

今回は大阪桐蔭高等学校から京都産業大学へ進学し、
大学サッカー部で活躍され、海外でのプレー経験をお持ちの
水野 竜 選手に、大学サッカーについてお聞きしました。
現在は東京ユナイテッドFCで活躍されています。

プロフィール

お名前
水野竜(みずのりょう)

出身高校
大阪桐蔭高校

出身大学
京都産業大学 

出身学部、学科
経営学部 経営学科

現在の所属チーム
東京ユナイテッドFC(関東サッカーリーグ1部)

なぜ関西学生サッカー1部リーグ”京都産業大学”へ

ーー京都産業大学へ進学した理由とその進学方法を教えてください。

初めは色々と大学を調べていました。強豪校に入るとすぐに試合に出られなかったり、サッカー以外の誘惑もあったりしたので、しっかりサッカーに集中できる環境があることや、関西1部・関東1部のプロサッカー選手を目指している部活生がいるかどうかという部分を自分自身では重要だと考えていて色々大学を調べ、いくつかの大学に練習参加に行きました。その中で京都産業大学からの熱烈なオファーを感じたので京都産業大学への進学を決めました。

進学方法としてはスポーツ推薦での進学でした。

ーー高校時代に大学サッカーの情報はどうやって入手していましたか?

大阪桐蔭高校では携帯の所持が禁止されていたため調べることができなかったので、大学サッカーの情報は監督や部活の先輩から聞いていました。それ以外には、高校時代から大学サッカー部(関西大学、関西学院大学、慶應大学、専修大学など)と練習試合をすることも多かったので大学のグラウンドや各大学のサッカー部がどんな様子かはその際に知ることができていました。

ーー経営学部を選んだ理由を教えてください。

スポーツ推薦で入学できる学部が法学部・経済学部・経営学部の3学部のみだったのでスポーツビジネスにもつながるし、単純に面白そうだなと思った経営学部に決めました。スポーツマーケティングやスポーツビジネスを学ぶことができたり、実際に経営者の話を聞けたりもするのでそういうのに興味があるなと思いました。

ーー大学での学びが社会に出て役に立っているなと思うことはありますか。

サッカーを中心に大学生活を送っていたので、ゼミで何かをやっていたとか学業で何かを成し遂げたと言うのはないですが、こうして社会人になって初めて営業の仕事をやると、これが授業で言っていたことだなとか、後になって過去の点が繋がることはありました。大学生(特に体育会に所属している学生)は単位を楽に取れる授業を選びがちになります。けれど自分は興味を持った学問や、専門的に絶対取らないといけない授業など、積極的に授業に出て1回生から順調に単位を取得し、3回生の後期には経営学以外の英語の授業なども受けていました。

関西学生サッカーリーグ”京都産業大学”について

ーー京都産業大学サッカー部について教えてください。

寮は体育会生専用の寮で、サッカーグラウンドはラグビー部と兼用です。
練習時間は自分が所属していた当時、曜日によって異なっていました。

トップチーム
月曜日:オフ
火曜日:朝練(7:00~9:00)
水曜日:昼練
木曜日:夕方
金曜日:朝練

Bチーム以下のカテゴリーは全て朝練でした。

土日に練習試合や公式戦が組まれます。

大学サッカーを振り返って

ーー大学までサッカーやっていてよかったこと。

サッカー以外の事にも取り組み、それらを上手く両立させるという意味では大学の4年間はとても重要な時間だったかなと思います。自分の場合、高校時代は自宅から通いだったので、家に帰るとご飯があり、バイトもせず、授業も勝手に決められているのでそれに合わせるだけで、自分がやることは授業を受けてその後は部活をしてという用意された環境でした。

けれど社会人になると仕事での制限以外の時間は自分の自由な時間になります。もちろん練習する時間もありますが、どうコンディションを作り上げて、何を食べて、どうお金を稼いで、いつ睡眠をとって、いつ勉強する時間を確保して、いつ友人などと遊ぶ時間も確保して、など全てのことを自由に自分でマネジメントすることになります。その社会人の一歩手前というか、大学では高校とは違い自分で授業を選択し、かつチームでの練習時間が決まっているのでその時間は授業や予定を入れないようにしようとか、バイトの時間など高校時代にはなかった様々なこととの両立をしなければいけませんでした。

サッカーもきちんとやって学業にも力を入れて、海外にも行きたいと思っていたから貯金するためにバイトもしてっていう色んな要素をしっかり構築し、どう両立していくかっていうことを大学時代にある程度学び経験できたおかげで、社会人になった今でも仕事があり、練習もある、仕事以外で勉強する時間も必要、自分の時間も必要となったとしても、自分でうまく両立する事ができています。バイトを掛け持ちしたり授業も結構入れたりサッカーもサッカーで追い込んでいくタイプだったので、今振り返るとかなりタフな4年間を過ごしたと思います。

このタフさは今でも自負として残っているので、今のサッカーと仕事を両立している状況を周りからすれば「大変だね、体力すごいね」と言われる時もあるけど、大学時代の経験が自信となっているのでコントロールできていると思います。そういった意味で大学の4年間で「両立」していくことを身をもって学べたことはとても財産になっています。

ーー両立できていた理由について教えてください。

自分自身これを「やらないといけない」ではなくて、「やりたい」という好奇心で選んで行動していました。自分が興味ありそうな授業を選択したり、バイトをしてみたい、貯金をしたいなど、能動的に行動していて自分がやりたいという動機からアクションしていたので、両立することが「苦痛」だと感じたことはなかったです。もし自分がやりたいこと・興味あることが見つからないならとりあえずやってみることも大切だと思います。それでもし合わないと思ったらやめることもできます。

ーー大学サッカーを振り返って。

大学サッカーでの4年間は正直苦しんだ4年間でした。けれどそこで得れたものも多くありました。GKだったので幸いなことに1回生のころからずっとトップチームでプレーさせてもらっていました。ただレギュラーで試合に出てたことは一度もありませんでした。自分が1回生の時に4回生のGKが3人いて、2.3回生にはBチームのGKしかいませんでした。自分が2回生になった時にトップチームに新しく1回生のGKが入ってきたのでGKは3人体制になりました。2回生だけどGKとしては最年長で、GKコーチもいなかった為、練習メニューを考えたり、セットプレーの対策などもしていました。一学年下のGKがずっと試合に出ていたので僕自身はなかなか試合に出ることはできず、セカンドキーパーとしての立ち場は3・4回生でも変わることはありませんでした。
ただ、そんな状況でも腐ることなく、GK同士の関係性をお互いが良い関係で切磋琢磨して練習も試合も創り上げていけるGKファミリーを作りあげていくことは意識していました。もちろん厳しい練習を自分がやってこそ後輩たちがついてくると思っていたし、ノートに練習メニューをメモしたりして、全員が成長できるように色々と試行錯誤しながら取り組んでいました。1回生の時は4回生にGKがいたので追いつき追い越せでとにかく練習をやるだけで、3人の先輩GKの方々も本当に熱心に練習に付き合ってくれたり、ご飯に連れてってくれたりしてお世話になりました。なので、本当に素晴らしいGKファミリーに恵まれた4年間でした。

また、自分が試合に出れないことは置いといて、副キャプテンとしてチームのことを考えながら組織運営に対して試行錯誤しながらやっていました。チームが一つになる為に、時には当時のキャプテンにまで言い争いをする場面もあったけど、全てはチームが成長するためだと思って行動していました。そして最終的には晴れた結果ではないですが、関西1部残留にも繋がり、やってきたことは間違いじゃなかったなと思う側面もあります。

ーー大学サッカーと高校サッカーとのギャップについて

1回生の初めの頃は自分と価値観の違う同級生や数人の先輩にすごいストレスを感じ、何度もやめようと思った事があります。当時の自分が思っていた以上にサッカーにかけている意識の高い選手が周りに比べて少なく、サッカー以外のストレスも多かったです。同級生にもそのような選手がいたので孤独を感じる時期もありました。それでも中には見守ってくれる心優しい先輩もいたのでその人たちに助けられながらなんとか続けることができました。そして2回生3回生と上がっていくごとにどんどんチーム自体もサッカーを頑張っていこう、プロサッカー選手を目指したいと思う選手も出てきて、チーム全体が変わっていきました。

自分自身、高校の部活動自体が厳しく、またチームメイトに意識が高い選手が多かったので、それが当たり前だと思ってしまい、今振り返ると自分の価値観を押し付けている感じがしていたと思います。大学に行ったら大学の色があり、それぞれのサッカー人生やそれぞれの価値観があってチームが成り立っていると言うことを理解するのに時間がかかっていました。

そして、苦しい時には先輩や大阪桐蔭高校の監督、両親に相談していました。
「社会に出たら色んな人がいる。上の人が気に食わない、同僚が気に食わないとかは当たり前。大阪桐蔭には大阪桐蔭のやり方があって、京都産業大学には京都産業大学の文化があっていろんな人らがいるから、それも一つ学びやぞ。そんな狭い視野で凝り固まった18.19才になるんじゃなくて、色んな人に出会って関わってもっと器の大きな人間にならなあかんで」と言われ、自分自身その通りだなと感じました。
むしろ自分自身が変なギャップを作っていることに気づかされました。

海外サッカーという選択

ーー大学卒業後、海外でプレーするという選択について

最初はもちろんJリーグのチームでプロサッカー選手になりたかったです。ただ大学4年間で全然試合に出場できていないGKをプロチームが受け入れてくれるはずがないという現実を自分自身わかっていました。だから卒業式にも出ず単身で渡米しました。メジャーリーグサッカーでプレーしている憧れのGKがいたことや当時はGKでアメリカに行った日本人も少なく、まだまだ未開拓な部分が多かったのでチャレンジできると思ったことがきっかけで北米でサッカーをするということを決断しました。

4年時には就活も少ししてみましたが、周りの人たちと同じような格好、同じような髪型、同じような回答をする、ということにすごく疑問を抱きました。サッカーに対していろいろな思いを持って大学4年までやってきて、最終的に辿り着いたところが就職なのかということを考えた時に「このためにやってきたのではない」と思い渡米してチャレンジする決断と覚悟を決めました。

今後の目標

ーー今後の目標について教えてください

自分自身、技術的、体力的にもまだまだ伸び代を感じているので今よりも上のカテゴリーでプレーすることを目指しています。まだまだサッカーがしたいし、自分の可能性をまだまだ信じています。そして自分が小学校からサッカーをしてきて夢や希望、感動を与えてくれた日本と世界の数々のGK達のように、自分もプレーヤーとしてもっと成長して活躍する姿を通して、色んな世の中の人に夢・希望・感動を与えたいです。

多様性が求められるこの世の中で、「GKは身長が大きくないとダメ」とか「あのチームで試合に出れなかったら次は無理」とか、そういう見方だけでなく、「小さいGKでもいいよね」、「大学4年間でほとんど試合に出場できなかったGKが海外に飛び込んで今はここでこんなふうにプレーしているんだよね」というように、自身の活動で1つでも多くの多様性と新たな価値観を体現することによって、夢・希望・感動を感じてもらえるGKになりたいです。というのも、やはり自分は大学では決して華々しい活躍をして過ごした4年間ではなかったです。当時辛い時の自分を支えてくれたのは、世界や日本のGK達(特にアメリカのGK)のどんなに辛いときでも、乗り越えて活躍している姿でした。特にGKは1人しか試合に出れないという特徴もありますが、GKに限らず人間だれしも辛い時はあるけど、そんな時に夢や希望、感動は必ず支えとなります。そんな人たちの”支え”希望のような人間に、今しか出来ないこの選手としての現役生活を通して今後活躍していくことが目標です。

大学で競技継続の意思のある高校生アスリートに向けて

フィジカル面では大学サッカーの方が強くなるので、フィジカルトレーニングは必要かなと思います。走れるようになる、ウェイトトレーニングなど、様々な+αのTRはした方が良いと思います。ただそれぞれの成長段階もあると思うのでそれに身体に合わせて取り組んだ方が良いと思います。

技術面では、大学になると様々な選手が集まってくるので他の人には負けない自分の武器を持っておく必要があるなと感じます。ドリブルが得意ならドリブルを磨く、シュートが得意ならシュート練習をする、ボールコントロールが得意ならボールコントロールをもっと磨く。その武器を持っているか持っていないかでは、大学でも勝負できるかできないかにつながってくると思います。

最後に、心の部分では、自分のプレーするチームが変われば所属する選手も変わるので、余裕やいろいろなことを受け入れられるような寛容性を持ちながらやっていくことが大切かなと思います。自分自身がその部分で苦労したので高校時代からそういう考えを持つ事ができれば大学に行っても柔軟に吸収して上手く成長へ繋げれると思います。

ーー自分自身が大学サッカー入部までにやっていたことを教えてください。

高校サッカーを引退してから大学サッカー入部までの期間は準備期間と考えて休むことなく、個人スキルを中心にいってひたすら練習していたのを覚えています。当時そんな同じ意識をもったチームメイトにも恵まれていました。大学に入っても直ぐに合流して活躍するための練習は出来ればしておいた方が良いとは思います。 

ーーインタビューは以上です!ありがとうございました!

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