大学サッカー選手の声【関東大学サッカーリーグ編】  法政大学 中井崇仁 選手

今回は尚志高校から法政大学へ進学し、大学サッカー部で活躍され、藤枝MYFCでプロ選手として活躍中の中井 崇仁 選手に、大学サッカーについてお聞きしました。

大学サッカー ”法政大学”という選択のわけ

ーー法政大学サッカー部への進学理由と進学方法を教えてください。

まずは、尚志高校の監督と法政大学サッカー部のスカウトの方との繋がりで練習参加することができました。練習に参加してみて雰囲気部員数が少なく2チームしかない上下関係があまりきつくないことなどが魅力的に感じました。その練習試合でハットトリックという結果を残すことができ、声をかけていただきました。法政大学サッカー部は常に全国大会で決勝に進むようなレベルの高さで誰もが入れる場所ではないのでそこでチャレンジすることができるなら挑戦してみたいと決心しました。ただスポーツ推薦枠は既に決まっていたので自力で来て欲しいと言われ、スポーツ健康学部のAO入試で法政大学を受験しました。高校時代の成績的にも全国大会ベスト16以上の条件を満たしていたし、法政大学サッカー部でやりたいという一心でそれにかけてみようと決めたので他の大学の練習参加などはしませんでした。

関東大学サッカー1部リーグ ”法政大学”について

ーー法政大学サッカー部について。

法政大学サッカー部はスポーツ推薦者のみで少数精鋭のチームとなっているため厳しい競争が生まれます。ただ、激しい競争があるからといって選手同士ギスギスしているわけではなく、お互いが切磋琢磨し合いながら高めあえる存在です。練習や寮生活では上下関係を保ちつつ、それ以外では上下関係もあまりなくon/offがしっかりしているチームです。

そして、サッカー部では学年間の熱量の差を埋めるため定期的に部全体でグループディスカッションを行っています。そのグループディスカッションではチームで決めたミッション、ビジョンに対して自分たちの意見を話し合ったり、コロナ禍では「サッカー部とは」を表現するために学年問わず話し合いをして地域貢献や他部活とのコラボyoutubeなどの企画も生まれました。

ーースポーツ健康学部での学びについて教えてください。

授業は栄養学やトレーニング論、コーチング論などスポーツと紐づいた学びなので日々の生活や部活動に取り入れることができます。コーチング論は指導の際に使うことができます。実技科目も他種目の動作をサッカーの動作に取り入れることができたりします。また、栄養学で学んだことはすぐに食事に取り入れられるのでとても役に立っています。

大学サッカーの魅力

ーー高校サッカーとの違いについて。

大学サッカーでは学生主体で活動することが多くなります。例えば補助学です。関東大学サッカーリーグでは他チームが試合しているときのボール拾いなど自チームがやる仕事を割り当てられます。そうして試合を自分たちで運営します。このような機会があるおかげで、ピッチの内外から試合に携わることができます。

そしてプレー面では、大学サッカーではよりダイナミックさが求められるような印象があります。強さや速さだったりといった身体能力的な部分が必要になってきます。高校サッカーまではテクニカル的な要素があれば通用していたかもしれませんが、強さや速さを兼ね備えていないと潰れていってしまう選手もいることは感じていました。また、プレースピードもものすごく変わります。

ーー大学サッカーでの印象に残っている出来事。

大学サッカー最後のシーズンの開幕戦でのゴールです。大学入学当初からプロ入りを目指して努力を積み重ねてやっと結果を出すことができ今後の自信にも繋がるゴールでした。大学3年生の10月頃から「大卒でプロ選手になる」、「リーグ戦で得点王になる」ためには最終シーズンの開幕戦でのゴールは絶対に必須だと考えていました。なぜかというと自分がそれまで積み重ねてきたことが成功につながると思っているからです。それと開幕戦のゴールにはインパクトがあるからです。だから開幕戦でゴールを取らなきゃ絶対に先はないと決めました。それで色々積み重ねてきた結果リーグ開幕戦でスタメンを取ることができ、開幕戦でのゴールを奪うことができました。これがあったから今までやってきたことは無駄じゃなかったと思えたし自信にも繋がりました。

プロサッカー選手への道

ーー大学サッカー経由でプロサッカー選手への夢を叶えられた要因を教えてください。

自分は、高卒でプロに進めないケースの原因として「自分」「他人」を知るための作業が少ないことがあると思っています。まず自分の場合は大学サッカーでそれを知ることができたので大学サッカーを経由してプロサッカー選手になることができたと感じています。入学した時には第96回高校サッカー選手権大会の得点王「飯島陸」、北海道コンサドーレ札幌で2種登録をされていた「佐藤大樹」、FC東京のU-23で出ていた「田中和樹」そういったライバルが同じチームにいた中でFWで自分だけBチームでした。その環境の中で「他人」を知り、身体能力の劣っている自分はFWとして何が必要なんだろうと考えるようになりました。彼らみたいに上手くなるためには何をすればいいんだろう。自分になくて彼らがもっているもの、彼らになくて自分だけがもっているもの、その自分にしかない武器を発揮できれば試合で使ってもらえるかもしれない、得点が入るかもしれないそう思いながら練習から試行錯誤して、これはだめだな、これは成功体験になるっていうのの繰り返しをしていました。その結果、4年生の時にはその4人の中で最終的に自分が一番多く得点をとっていました。自分の場合は大学の4年間でこういう他人と自分を知る作業を通して自分の強みを知り結果として残すことができました。だからプロの道に繋がったのかなと思います。

ーープロサッカー選手としての今後の目標について教えてください。

個人としての2022年シーズンの目標は2桁ゴールをとることです。そして今後はチームでのステップアップはもちろん、個人としてもステップアップしJ2、J1と最終的には海外、日本代表でプレーすることです。一つずつ確実にステップアップしていきたいです。

また、身体能力が長けている選手じゃなくてもこうしたキャリアの歩み方ができることを自分が体現することで、子供たちにも夢を持たせてあげられるような選手になりたいです。

ーープレーの特徴やストロングポイントを教えてください。

ゴール前のシュートエリアでの決定力とチームが苦しい時に鼓舞している姿を見てほしいです!!

最後に、大学サッカーを目指して頑張っている高校生へ

ーーセレクションでの心構えについて実際の経験を踏まえてアドバイスお願いします。

セレクション当日のその場しのぎでは受からないので大前提として日々の積み重ねが大事だなと思います。日々の積み重ねの上で、セレクションでは緊張していないふりをすることが重要です。緊張しているかもしれないけど緊張を見せない。例えば練習会やセレクションに参加していてその日すごい調子が悪かったとしても調子がいいように振る舞ったり、自信満々な雰囲気を出したりして緊張を見せないことが大事。自分を小さく見せた瞬間に終わるので胸をはって大きく見せる。ミスしてもミスしてないふりをする、「そんなの関係ないあとは点決めればいいだけ」そう考えるだけでも全然違うと思います。

ーー大学サッカーを目指して頑張っている高校生へメッセージをお願いします。

高校生の時からよりシンプルなプレーをできるように意識しておくと大学でも苦労せずに試合や練習に絡んでいけるのかなと思います。例えば、トラップして前向いてドリブルをツータッチ。それを自分の中で基準をあげてトラップしてドリブルをツータッチで前に当てるとか。高校で活躍できていたとしても上には上がいることを知っておいて自分の中の基準値をあげていく。自分は高校年代で二桁ゴールをあげているかもしれない。だから大学・プロでも通用すると考えないで大学・プロ行ったらこんなんじゃ通用しないから自分に足りないことを探して、ヘディングが必要なら、じゃあヘディング練習をやるとか。高卒でプロに行けなかったってことはそのレベルが自分にはなかったということだから大学サッカーでの4年間でどうやったらプロにいけるのか考えないといけないと思います。選手権で活躍したからできるだろうじゃなくてもっと上には上がいるっていう思考にしたいですね。

ーーインタビューは以上です!ありがとうございました!

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