大学サッカー監督の声【九州大学サッカーリーグ編】VOL.2.   鹿屋体育大学 塩川勝行 監督

今回は鹿屋体育大学サッカー部で指揮をとられている塩川 勝行監督に、大学サッカーについてお聞きしました。

プロフィール
お名前
塩川勝行

【選手歴】
鹿屋体育大学サッカー部

【指導歴】

鹿屋体育大学サッカー部コーチ
鹿屋体育大学サッカー部監督
2022年現在:監督就任5年目

【保有資格】
A級ライセンス

指導者の道へ

ーー指導者になられた経緯について教えてください。

サッカーがしたくてもできない子どもたちにサッカーを教えられるようになりたくて中学校の教員を目指しました。自分が中学生だった当時は学校にサッカー部がなく、当然クラブチームなんてものもありませんでした。サッカーをやる機会がなく、サッカーをやりたくてもやれない環境でした。その経験から地元の中学に戻ってサッカーがしたくてもできない子供たちにサッカーを教えられるようになりたくて鹿屋体育大学に入ってきました。監督に就任前、大学のコーチを15年間やっていましたが、その間も指導環境に恵まれない大隅半島の中学生を中心とした子供たちのサッカー指導をしており二足の草鞋で指導をしていました。

鹿屋体育大学サッカー部について

ーー鹿屋体育大学サッカー部の魅力について教えてください。

鹿屋体育大学サッカー部はサッカーに打ち込める環境が整っていることが一番の魅力だと思います。裏を返せば何もないことになりますが笑笑。その中で選手が意識高くサッカーやサッカー以外の自分の興味のあることを学んでいます。体育大学だからこそ授業で学んでいることがそのままサッカーに直結しますのでそこもいいところだと感じています。大学として小・中学生のクラブチームを抱えているので学生主導でサッカー指導もしています。そのような指導経験を通してJクラブのアカデミーへ就職している選手たちも中にはいるので指導者を目指している学生にとっても非常に良い環境かなと思います。なのでサッカーを勉強しようと思えばいろんな環境を提供することができます。大学では2年次にC級コーチのライセンスを取得できるようなカリキュラムもあります。

ーー一般入試で入学してきた選手について教えてください。

スポーツ推薦で入部している選手は私学に比べたら多くはありません。そのため一般受験で入学してきた学生たちも意識高く頑張れる環境です。頑張り次第ではトップチームでも活躍している選手もいます。2022シーズンでいえばスタメンのうち2.3人の選手が一般受験で入学してきた選手です。ベンチにも数人入っています。そういう面では他の私学に比べてチャンスは多い方だと思います。一般受験で入部してきた選手たちが頑張ることで周りにも刺激を与えてくれています。

指導にあたって

ーー学生たちに4年間を通してどう成長していってほしいですか。

サッカーにおいてはチームにしても個人にしても自分たち自身で状況を考えて判断してプレーできるように成長してほしいです。ただ、選手たちに考えろ、判断しろと言っても判断の基準がなければ判断することはできないので、トレーニングでは状況に応じて細かく説明しています。具体的には「今こういう状況だからこのポジションをとったほうが次のプレーをしやすいよね。でもディフェンスがこの位置だったら今のポジションのほうがいいよね。」と伝えます。「こうしろ、ああしろ」ではなく「状況に応じてその位置が正しくもあり正しくない場合もある、じゃあ、周りのポジションはどうなる?」とか考えさせるような話をします。

一学生としては、社会に出るための大学生として自立した人間になってほしいと思っています。自分中心の考えではなく多様な立場や角度から物事を考えて、それらを踏まえて自発的に行動できる人間になってほしいと思っています。更には、メタ認知と言われるような自分自身を離れたもう一人の自分が俯瞰して見れるようになれればもっといいですね。なのでちょっとした問題点とかでも学生に指摘するというよりは違う人の視点で考えさせられるようにしていますね。例えば学生が何かやらかしたけど本人には悪気がない時。「君が私の立場だったらどういうふうに考える?他の選手だったらどう思う?」とか違う人の視点で考えてもらったりすることは多くあります。失敗をしても反省を求めるのではなく、原因の究明と同じ失敗をしないための改善点の提示を求めます。それが遅刻だったとしても、「どうして遅刻が起こったのか?次遅刻しないためにはどうするの?」と。出てきた答えに対してもそれが解決策に結びついていない、論理的な答えになっていないと私が思ったら、意地悪な質問を続けるので学生からしたら嫌がられているかもしれません。でも学生のためと思えば自然とできますね。

ーー選手への指導で心掛けていることについて教えてください。

選手主体でやらせることを大事にしています。でも疑問点があればすぐに質問をします。「それはなんで決めたの」、「どういう経緯でこれは決まったの」、「え、それで本当に大丈夫なの?他のみんな何にも言わないの?」と。主体的にはやらせるものの質問をしながらきちんとその問いに答えられるように、ある意味ではプレゼンテーションのようにさせています。いろんなことを考えながら物事を自分たちで決められるように、と思いながら指導をしています。

ーー大学生に伝えていることがあれば教えてください。

「大学4年間という期間に自分の可能性を信じて自分の時間とお金をどれだけ自分の目標に向かって投資できるかで4年後の自分が大きく変われるか、自分の目標に近づけるかの鍵になってくるよ。」私はこれを毎年新入生に必ず伝えています。大学生は高校生と違い制約が少なくなります。時間とお金をある程度自由に使えるようになり、いろいろな変化があると思います。そのような環境下で自分のなりたい自分にどう近づいていくか考えるきっかけになればと思いお話をさせていただいています。

大学サッカーについて

ーー大卒でプロになる選手に共通しているところがあれば教えてください。

入学から卒業までの4年間で自分がどうなりたいのか、将来のビジョンが明確でそれに向かってブレずに努力している選手はプロサッカー選手になっているような気がします。

ーー大学まで進学しサッカーを続ける意義についてどうお考えでしょうか?

自分の好きな物やことであればエネルギーを使え、いろんなことを考えて努力できると思うんですよ。もちろんそこには挫折だったり失敗だったりもあります。それでも自分の好きな物やことならすぐに立ち上がって再びチャレンジできる。一生懸命に考えてやり通すことでいろんなものを得て人として成長できるようになっていく。大学サッカー選手にとってはその手段がサッカーだと思うんです。好きなものにチャレンジしていくことで自発的に考え、そこで得られた経験が今後の人生の大きな財産になる。

最後に、高校生アスリートに向けて

ーー大学で競技継続の意思のある高校生アスリートに向けてアドバイスやメッセージをお願いします。

大学に進学をすると4年間という時間の中で、自分次第で大きく伸びるチャンスがあります。そのためには情報収集をしてほしいです。自分のサッカースタイルの合う大学はどこなのか、大学毎にどういうサッカーをしているのかなど。SNSだけではなく今では動画配信もあったりするので情報を集めて、自分の選択肢を広げほしいです。プロサッカー選手を目指すにあたっては大学サッカーの結果(大会での成績、プロ選手の輩出等)に関する情報に目がいってしまうかと思います。ですがサッカー以外に大学4年間で「何を学びたいのか」、「何に興味があるのか」まで踏まえて大学の選択、進路の選択をしてほしいです。サッカーだけで決めてしまうとプロの道がなくなった場合何のために大学にきたのかわからなくなってしまうと思います。大学に進む以上はサッカー以外にも何か今後の自分の将来にとってプラスになることを学べる、興味のあることを考えて選択していただきたいです。

ーーインタビューは以上です!ありがとうございました!

鹿屋体育大学サッカー部SNS

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